成田空港の検疫体制により、海外から日本に帰国した日本人の中から、新型インフルエンザ(H1N1)の感染者4名が確認されました。現在はいずれも回復に向かっていることで、本当に良かったです。
厚生労働省のホームページ http://www.mhlw.go.jp/index.html には、「新型インフルエンザ対策関連情報」の特集が設けられています。ここには「都道府県別の相談窓口」や「新型インフルを知るために(感染経路・症状・新型と従来のインフルエンザの違い)」などの一般向け情報のほか、医療従事者向けに「一般の方に説明するためのリーフレット」「新型インフルエンザ発症を疑わせる患者さんが来たら」等の情報が掲載されています。
以下、厚労省の公表資料より抜粋
【新型インフルエンザの流行による被害想定】
・全人口の約25%が発症し、医療機関を受診する患者数は最大で2,500万人と想定。
・過去に流行したアジア・インフルエンザやスペイン・インフルエンザのデータに基づき推計すると、入院患者は53万人~200万人、死亡者は17万人~64万人となる。
・地域差や業態による差があるものの、従業員本人や家族の発症等により、従業員の最大40%程度が欠勤することも想定される。
【インフルエンザウイルスの感染経路】
・主に飛沫感染(感染した人の咳、くしゃみ、つばなどを吸い込む)と接触感染(感染した人がくしゃみや咳を手で押さえた後や鼻水を手でぬぐった後に、机、ドアノブ、スイッチ)と推測されている。
【新型インフルエンザQ&A】
Q 通常のインフルエンザと見分けることは可能か?
・症状は類似しており見分けることは困難だが、流行地への渡航歴・感染した豚との濃厚接触・感染者との接触歴等が参考になる。症状等から新型インフルエンザに感染していると疑われる場合は、遺伝子検査(PCR)等を行うことにより、確定診断をすることができる。
【新型インフルエンザ 都道府県別の発熱外来設置状況】
5月11日現在、全国で793個所。
北海道43、青森県18、岩手県12、宮城県6、秋田県9、山形県8、福島県16、茨城県50、栃木県16、群馬県11、埼玉県16、千葉県11、東京都64、神奈川県24、新潟県11、富山県4、石川県5、福井県6、山梨県15、長野県56、岐阜県18、静岡県16、愛知県21、三重県10、滋賀県22、京都府10、大阪府34、兵庫県39、奈良県3、和歌山県12、鳥取県13、島根県8、岡山県15、広島県10、山口県13、徳島県16、香川県13、愛媛県9、高知県7、福岡県17、佐賀県5、長崎県14、熊本県10、大分県16、宮崎県17、鹿児島県19、沖縄県5
※1:5月11日時点、各都道府県からの報告をまとめたものであり、今後変更がある。
※2:国内(県内)に患者が発生した場合に、開設を予定している発熱外来の設置箇所数であり、既に開設したもの及び現在準備中のもの。
※3:まん延期には、さらに増設を検討することとしている都道府県も含まれている。
【国内未発生期における発熱外来を置かない医療機関への発熱患者の受診について】
海外発生期(国内未発生期)において発熱外来を置かない医療機関への発熱患者の受診について、下記の通りお願いしたい。
・まん延国への渡航歴や患者との接触歴が認められる発熱患者が、発熱相談センターを通じずに発熱外来を置かない医療機関を受診したり、電話による相談があった場合には、まず発熱相談センターに電話で相談し、必要に応じて紹介される適切な医療機関を受診するように勧めること。
・発熱相談センターの指導に従って発熱者が発熱外来を置かない医療機関に受診した場合は、患者にマスク等を使用するように指導するなど、感染予防に必要な指導を行った上で、その医療機関が診察すること。
【新型インフルエンザによる症例定義および届出様式について】2009.5.13 再改定版
医師は、<別紙1>の症例定義に基づき、新型インフルエンザの疑似症例と診断した場合には、直ちに最寄りの保健所に連絡する。
●疑似症患者
疑似症患者は、38℃以上の発熱又は急性呼吸器症状*1があり、かつ次のア)イ)ウ)のいずれかに該当する者であって、インフルエンザ迅速診断キットによりA型陽性かつB型陰性となったものを医師が診察した場合とする。
ただし、インフルエンザ迅速診断キットの結果がA型陰性かつB型陰性の場合であっても、医師が臨床的に新型インフルエンザの感染を強く疑う場合には、同様の取り扱いとする。
ア)7日以内に、感染可能期間内*2にある新型インフルエンザ患者と濃厚な接触歴(直接接触したこと又は2メートル以内に接近したことをいう。以下同様。)を有する者
イ)7日以内に、新型インフルエンザウイルス(新型インフルエンザウイルスH1N1)を含む患者由来の検体に、防御不十分な状況で接触した者、あるいはその疑いがある者
ウ)7日以内に、新型インフルエンザが蔓延している国又は地域に滞在もしくは旅行した者
★従来、10日以内だったものが、7日間に短縮された
*1:急性呼吸器症状とは、最近になって少なくとも以下の2つ以上の症状を呈した場合をいう
ア)鼻汁もしくは鼻閉
イ)咽頭痛
ウ)咳嗽
エ)発熱または、熱感や悪寒
*2:発症1日前から発症後7日目までの9日間とする。
<備考>
診断の際には、新型インフルエンザの流行情報、インフルエンザ症状のある者との接触歴、渡航歴などの情報を把握することが有用である。
厚生労働省では、成田空港での検疫による水際対策を全力で行っていますが、水際対策でウイルス侵入を完全に防ぐことはできないと指摘する専門家もいます。そこで特に医療機関にお勤めの方は、マスク・手袋の着用、うがい、手洗いなど、通常のインフルエンザ対策を徹底して行っていきたいものです。